レッスンで使用する教材は色々ありますが、基礎的な学びも重要視しながら、生徒さんの個性や興味に合わせて選んでいきます。
最近の初心者向けの教材は、たいてい片手から入り、そのうち両手で一つのフレーズを、その後、両手でメロディーと伴奏部分を一緒に弾いていけるように構成されているものが多いです。
絵が沢山あるもの、リズムや歌も重視しているもの、知っている童謡などを中心に構成されているもの、先生との連弾が楽しい曲集など様々です。
バーナムやハノンの様な、基礎的な練習で指や腕の使い方と学んでいく教材と、曲として楽しいものを組み合わせてレッスンをしていきます。
コンセプトはアンダンテ(Andante)。基礎から丁寧に、誰かと比べたり競争するのではなく、それぞれのペースに合わせて
生徒さんに合った教材を使いながら、確実な上達を目指せるように頑張りましょう!
①バスティン・ピアノベーシックス
幼児のためのベーシックス
「バスティン・ピアノベーシックス」は”総合音楽教育(弾く、聴く、創る、理論)を目指した
バスティン・メソードの根幹をなすシリーズで黒鍵の重要性を改めて知らされる長期導入型の”全調メソード”です。
このシリーズのポイントは
①確実なテクニックと音楽性の下地作り
②鍵盤の完全な理解
③初見能力の向上
④メロディと伴奏の和声感
⑤楽典の基礎知識
⑥様々なレパートリー
3歳からのお子さんには、幼児のためのベーシックスをご提案します。
まずは鍵盤上でに各指を動かすことに慣れてから、徐々に音の名前、音符の読み方に入ります。
右、左、同時に進行していくことで、左右差が出ず、またヘ音記号も割と楽に身についていくように出来ている教材だと思います。
子どもたちは音符が読めれば、自発的に弾く意欲が沸きます。弾ければ楽しいから続くのです。このメソードの素晴らしさは
特に入口の読譜のアプローチと確実に中級レベルに導く系統だった構成にあると思います。
②バーナムピアノテクニック
指の柔軟性と独立性を育て、ユニークなイラスト共に楽しく取り組めるシリーズです。
ピアノ教本としては信頼があり、長年に渡ってのロングセラーで、音大に進んだ方も、まずはバーナムから学び始めたという方が多いのではないでしょうか。
内容はピアノの基本的技術であるスケール、3和音、7度の和音、および、それらの転回形とアルペジオ、オクターブ、半階音などの練習が「歩こう」「走ろう」「スキップしよう」と様々な運動になぞられた短い曲になっています。
③みんなのオルガン・ピアノの本
1957年にヤマハ音楽教室のテキストとして作成されたピアノメソードです。昔のバイエルに位置づけられる様な定番教材です(もっと楽しいですし、先生との連弾が沢山あります(*^▽^*))。
基礎的な学びを、楽しい楽曲でスムーズに進んでいける教材として、1970年代から人気教材です。
同じ程度の曲が沢山出てくることが特徴です。進み方が緩やかになっており、小学生低学年から始める生徒さんに、ご提案しております。
第4巻終了後は古典期のソナチネや優しいロマン期の「ブルグミュラー」などに進むことが出来るでしょう。
オルガン・ピアノの本から抜粋 →
④わかーる曲集
童謡やショパンなどでも比較的簡単で、どこかで聞いたことがある曲を中心に構成されています。
「音楽って楽しい!を実感して欲しい」と編者が願って作られた教材です。
先生も生徒も笑顔がはじけるようなレッスンが出来るようにと選曲されています。
進度が早い教材だと思います。
「ピアノ大好き」が沢山生まれますように。
この曲集を進めていくと、効率的に、ショパンやモーツアルトなど次のステップに進むことが出来ると実感しています。
⑤トンプソン現代ピアノ教本
このメソードの読譜の方法は最初から大譜表で中央のドを中心に右手で高音部の記号の音符を、左手で低音部記号の音符を読んでいく方法をとっています。
1936年に出版されたこの教本は長いことアメリカでベストセラーになっていた教本です。おそらく当時の8歳~10歳を対象に書かれた教本で、
難しい事項がどんどん出てきます。ピアノを早期教育として始める日本では、未就学のお子さんには導入書としては難しいのですが、
2年程度既習されている生徒さんには、非常に効果的に上達を目指すことが出来、2巻を終了するころには、様々なレパートリーを楽しむまでに進むことができると思います。
⑥ピアノアドヴェンチャー シリーズ
只今、アメリカ、イギリスを始め、注目されている新しい教材です。
ジャズやロックの感覚も育てながら、無理なく楽しく進める教材で、当教室でも大人気です。
収録されている曲がとても魅力的で取り組みやすく、付属のCDもワクワクするような音源でアンサンブルの楽しさも学べます。
導入期「まずはピアノが好きになるように」
「出来ない、無理だぁ」の気持ちにならずに
気が付いたらさくさくとある程度まで弾けるようになっている教材だと思います。
初見法も簡単なものから徐々にレベルアップに繋がり、楽典も含まれてる
オールインワンの教材です。