練習楽器

ピアノはご自宅での練習がとても大切です。

 

アコースティックピアノをお勧めしておりますが、住宅の事情等で難しい場合には電子ピアノ(88鍵)でも全く構いません。

 

キーボードは原則不可です。キーボードでは何年レッスンに通っていただいても、ピアノを弾く為の独立した指の強さを会得することは難しいと感じています。

 

また、鍵盤の高さや椅子からの距離もピアノ(電子ピアノも含む)と同じ条件にすることが難しいため、レッスンで正しい姿勢や座る位置、手首の高さを初歩の段階から指導させて頂いていますが、キーボードでは自宅練習を通して身に付けることが難しいのが現状です。

最初は続くか分からないので楽器をお持ちでない生徒さんも、ご本人が楽しそうにピアノを練習し始めると

「変な癖がつきそうだから」と早い段階で前向きに検討してくださり

楽器をご用意頂いております。

 

 

キーボードは見た目はピアノと同じに見えますが、まるで違うものです。

鍵盤は触れば音が鳴りますし、一つ一つのキーに深さが無いのであまり動かさなくても弾けてしまいます。

また鍵盤の幅も違います。鍵盤幅が違うと、ピアノで弾く際に指を広げる感覚が違うのでブラインドタッチのように

鍵盤を見ないで弾くことが難しいとレッスンを通して感じています。

 

ピアノは指で弾いていく楽器で、触るだけでは音は鳴りません。

それに必要な指の力、腕の脱力法、柔軟な手首の使い方などフィジカルな部分と、音楽的に必要な表現、

楽譜を正確に読み正しく音符・リズムを弾いていくことなどの技術的な部分を日々の弾く練習で身につけます。

そういった点では、やはりアコースティックピアノが指を育てていく観点からも、繊細な音の聞き分けが出来るようになる耳を育てていく

為にも、最適です。

また、進度が進み、ドュビッシーやラベルなどフランス物のを弾けるようになると、ペダルの使い方が重要になってきます。

踏み方にも何段階も細かく踏む深さや、踏み込むタイミングなど、フレーズや作曲者の意図によって変えていく必要があります。

 

電子ピアノは鍵盤は触れればなるし、ペダルもアコーステック程、変化は望めないので、弾き方の幅が小さくなるのが残念なところです。

 

折角小さいときからピアノを始めて、ご本人もピアノを弾けるようになりたいと気持ちが見えるのに

キーボードでは結局弾けるようになるまでには上達しなかった・・・とは、可哀そうだなぁと思います。

 

電子キーボードは気軽に始められるは良い点だとは思いますが、生徒さんご本人の続ける意思が分かる数か月以内にはキーボードでは

無く、上記ピアノをご検討ください。

 

楽器店に一度遊びに行って、色々と触って頂けると、違いがはっきりと分かって良いと思います。